broken flowers
鬼頭健吾
12月22日(金)より鬼頭健吾による特別展示を開催いたします。
床に敷き詰められた数千枚の手鏡は、プロジェクターから照射された花畑の映像を反射し、壁面に鮮やかな色彩を映し出します。
一見、陶酔感を覚える幻想的な作品ですが、本来、手鏡に映される像が鏡の持ち主の容姿であり、安価に大量生産された鏡が無数の「自我」を象徴する事を再思すると、花々が放つ光は美しいだけではなく奇しく刹那な輝きにも見えます。
また、鬼頭は、自身のインスタレーション作品と絵画との関係についてこれまでも言及を重ねてきました。本作は、光の反射によって花から色彩を抽出する光学装置として位置付けられており、絵画の基本要素となる色彩の色覚構造を可視化する実験的な作品とも言えます。
2018年に開催された「六本木アートナイト」で国立新美術館にて初めて発表され、その後、2020年には京都市京セラ美術館のリニューアルオープンを祝した柿落としの展覧会『Full Lightness』にて《ghost flowers》と冠して展示されました。
鬼頭 健吾 | Kengo Kito
1977年愛知県生まれ。群馬在住。2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科油画修了。
スカーフや鏡などの既製品を用いて大規模なインスタレーションを展開。代表作に数百ものカラフルなフラフープをつなぎ、展示空間全体に配置する作品《untitled (hula-hoop)》や、数千枚にも及ぶ手鏡を用いた《broken flowers》がある。
近年の主な展覧会に「Unity on the Hudson」Hudson River Museum、ニューヨーク(2023)、「Lines」KAAT神奈川芸術劇場、神奈川(2022)、「RECONNECTING」Japan House、ロサンゼルス(2021)、「「DOMANI・明日展 2021」国立新美術館(2021)、「Full Lightness」京都市京セラ美術館(2020)などがある。
- 展示会名
- broken flowers
- 会期
- 2023/12/22-2023/12/28
- 開催日程
- 2023.12.22 Fri, 25 10:00-18:00
12.23 Sat 13:00-18:00
12.26 Tue -27 Wed 10:00-18:00
12.28 Thu 10:00-15:00
- 作家名
- 鬼頭健吾