イット テイクス ツー
小金沢健人、小畑多丘
MtK Contemporary Artでは、3月20日(金・祝)より、小金沢健人と小畑多丘による『イット テイクス ツー』を開催いたします。本展覧会は、2年間の構想期間を経て実現したプロジェクトです。本展では、ギャラリー滞在中に制作した小金沢の初のキャンバス作品、小畑の新作彫刻シリーズのほか、対話を重ねながら共同で制作した立体作品とドローイング作品を発表いたします。ぜひこの機会にご高覧いただけましたら幸いです。なお、初日20日は17時より、オープニングレセプションを開催いたします。ぜひあわせてご参加ください。
『イットテイクスツー』
「2」という数字には、特別な意味がある。
その答えを簡潔に言葉にすることはできないけれど、
小金沢健人と小畑多丘、二人の作家による本展での試みは、その意味に接近する。
James WatsonとFrancis Crickの2人の生物学者によって1953年に解明されたDNAの二重螺旋構造は、二本の鎖が対をなすことで生命の設計図を成立させている。情報は一つでは完結せず、もう一方との相関のなかで写し取られ、継承される。そこでは、同一性と差異が同時に保存され、生命の時間は途切れることなく連続していく。
小金沢の対をなすドローイングシリーズにおいても、紙の境界線上で行われる一つのアクションが、2つのイメージを同時に生み出す。片方のドローイングはもう片方を補完し、別の可能性を担保する。そこに現れるのは、あたかも並行宇宙のように分岐しながらも互いに参照し合うイメージの構造である。イメージは常にもう一つのイメージとの関係のなかで生成され続ける。
小畑のドローイングは、限られた絵具(質量)によって描かれる。片方の支持体に置かれた絵具は、もう一つの支持体へと移動される。その移動の軌跡がイメージとなり、2つのドローイングが同時に完成する。2つあることによって初めてエネルギーの移動が成立し、質量の移動は時間を生み出す。そこには、空間と時間の相対的な構造が示唆されている。
1970年代ニューヨークのレゲエ・サウンドシステム文化を背景に、2台のターンテーブルを用いたプレイは、音の終わりと始まりを接続し、断絶を連続へと変換する儀式を始める。そして1988年、Rob Base & DJ E-Z Rockの2人は、Lyn Collinsのデビュー曲「Think (About It)」のビートをサンプリングし、ループさせる事で「It Takes Two」を生み出す。
It takes two to make a thing go right
It takes two to make it outta sight
繰り返し唱えられるそのフレーズは、単なるヒップホップのリリックではない。
それは、世界が成立するための条件を宣言している。
「2」という数字には、特別な意味がある。
小金沢健人と小畑多丘、二人の作家による本展の試みは、その意味に接近する。
- 展示会名
- イット テイクス ツー
- 会期
- 2026/03/20-2026/04/17
- オープニングレセプション
- 2026年3月20日(土)17:00-19:00
- 作家名
- 小金沢健人、小畑多丘





